遺族基礎年金
(1)国民年金に加入中の人、(2)国民年金に加入していた人で、日本国内に住所を有する60歳以上
65歳未満の人、(3)老齢基礎年金を受けている人や受給資格期間を満たしている人、が死亡した場
合に、遺族に支払われる国民年金の給付です。 受けられる遺族は、死亡した人に生計を維持され
ていたその人の子(18歳の誕生日の属する年度末まで、または20歳未満で1級または2級の障害の
状態にある子)または子のいる妻です。ただし、(1)・(2)の場合は、加入期間のうち3分の1以上保険
料の滞納がないこと、または直近の1年間に保険料の滞納がないこと(平成28(2016)年4月前の死
亡の場合)が条件となります。
遺族厚生年金
厚生年金に加入している人が、 (1)在職中に死亡した場合 (2)在職中に初診日のある病気やけがが
原因で初診日から5年以内に死亡した場合 (3)障害等級1級または2級に該当する障害厚生年金の
受給者が死亡した場合 (4)老齢厚生年金を受けている人や受給資格期間を満たしている人が死亡
した場合に、遺族に支払われる年金です。受けられる遺族は、死亡した人に生計を維持されていた
配偶者、子、父母、孫、祖父母(夫、父母、祖父母については55歳以上で、60歳になるまでは支給停
止、60歳から支給される)で、死亡した人に生計を維持されていたその人の子(18歳の誕生日の属
する年度末まで、または20歳未満で1級または2級の障害の状態にある子)のいる妻や子は、遺族
基礎年金もあわせて受けられます。ただし(1),(2)の場合、死亡日前に国民年金の保険料を納めてい
なければならない期間があるときは、死亡した人が遺族基礎年金と同じ一定の保険納付要件を満た
していなければなりません。なお、(1)(2)(3)に該当する場合を「短期要件」、(4)に該当する場合を「長
期要件」と呼び、年金額の計算に違いがあります。
遺族基礎年金はどんなときに受けられるの?
次のいずれかの要件に当てはまる場合に、死亡した方によって生計を維持されていた「子のある妻」また
は「子」に支給されます。
@国民年金の被保険者である間に死亡したとき
A国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で日本国内に住所を有していた方が死亡したとき。
B老齢基礎年金の受給権者が死亡したとき
C老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている方が死亡したとき
遺族厚生年金はどんなときに受けられるの?
厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方が、次のいずれかの要件に当てはまる場合にそ
の遺族に支給されます。
@厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき
A厚生年金保険の被保険者である間に初診日がある病気やけがが原因で、初診日から5年以内に死亡
したとき
B障害の程度が1級・2級の障害厚生年金を受けている方が死亡したとき
C老齢厚生年金の受給権者または障害厚生年金を受けるために必要な加入期間の条件を満たしている
方が死亡したとき
遺族厚生年金はだれが受けられるの?
死亡当時、死亡した方によって生計を維持されていた@からCの優先順位のうち最も優先順位の高い
方に支給されます。
@子のある妻 厚生基礎 子 厚生基礎 子のナイ妻 厚生中高齢寡婦加算 55歳以上の夫
A55歳以上の父母
B孫
C55歳以上の祖父母
遺族基礎年金・遺族厚生年金の額はいくら?
遺族が子のある妻またはこの場合には、遺族基礎年金が支給されます。さらに遺族厚生年金の受給権
がある場合は、遺族厚生年金が上乗せして支給されます。子のナイ妻、父母などの場合は厚生年金保険
から遺族厚生年金が独自に支給されます。年金額の計算方法は次のとおりです。
遺族厚生年金=老齢厚生年金の報酬比例部分×3/4
遺族基礎年金=786500円+子の加算額
遺族厚生年金と他の年金をあわせて受けることはできるの?
公的年金では、1人1年金が原則ですが65歳以上の方は遺族厚生年金と、ご自身の老齢基礎年金、老
齢厚生年金、障害厚生年金または旧厚生年金保険・旧国民年金の老齢年金の一部または全部をあわせ
て受けることができます。
第1号被保険者の独自給付とは?
@寡婦年金:第1号被保険者(任意加入被保険者を含む)としての保険料納付済み期間と保険料免
除期間を合わせて25年以上ある夫が死亡したときに夫によって生計を維持しかつ夫との婚姻関係
が10年以上継続している妻に対して60歳から65歳までの間支給されます。
寡婦年金の金額:夫の死亡日の前日までの第1号被保険者としての被保険者期間について老齢
基礎年金の計算方法により計算した額の4分の3になります。
A死亡一時金:第1号被保険者としての保険料納付済み期間が3年以上ある方が死亡した時に遺
族に支給されます。
遺族の範囲:配偶者、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順番で死亡の時に生計を同一にしていた方
が対象となります。
遺族基礎年金・遺族厚生年金を受けるためにはどのような手続きがいるの?
「年金請求書」を年金事務所や市区町村または町村役場に提出します。
年金決定通知書、パンフレットを送付します。
・送付するのは年金請求書の提出から約1ヶ月後(加入記録の整備等が必要な場合は約2ヶ月後です。
(退職共済年金または遺族共済年金を受ける権利を有する方については2ヶ月以上の時間を要する場合
があります。)
年金証書の送付からやく1〜2ヶ月後に年金お支払いを開始します。